液晶表示装置は、薄型パネルの一つであり低消費電力や小型軽量といったメリットを活かして、パーソナルコンピュータや携帯情報端末機器のモニタ等において広く用いられている。また、TV用途としても広く用いられ、従来のブラウン管に取って代わろうとしている。
近年の液晶表示装置の主流は、複数の走査信号線と複数の表示信号線が格子状に配置され、表示信号線と走査信号線とで囲まれた画素領域内にスイッチング素子として薄膜トランジスタ(以下、「TFT」(Thin Film Transistor)とも云う)が形成されたアクティブマトリクス型のものである。アクティブマトリクス型は、一般にパッシブマトリクス型より画質が優れており、液晶表示装置のほか、有機EL表示装置等の表示装置においても主流となっている。
アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、通常、TFT、配向膜などを積層したTFTアレイ基板と、カラーフィルタ、配向膜などを積層した対向基板とが面内スペーサを用いて所定の間隔を隔てて重ね合わされている。そして、一対の対向基板間の周縁部に形成されたシールパターン内に液晶が充填されている。TFTアレイ基板、対向基板の非対向面側には、それぞれ偏光板が配置され、片方の基板側にバックライトなどが配置されている。
TFTアレイ基板の表示領域には、走査信号線、表示信号線、画素電極等が配設されている。走査信号線を伝播する走査信号によってTFTのON/OFFが制御される。また、表示信号線を伝播する表示信号がTFTを介して画素電極に供給される。画素電極に表示信号が供給されると、対向電極と画素電極との間に表示信号に応じた表示電圧が印加され、液晶が駆動される。
走査信号線を伝播する走査信号、及び表示信号線を伝播する表示信号は、駆動回路から供給される。駆動回路は、TFTアレイ基板の表示領域の外側に区画される額縁領域に配設されており、表示領域に形成された走査信号線、及び表示信号線とは引回し配線を介して電気的に接続されている。引回し配線は、額縁領域のスペースを利用して配設される。
図17に、従来例1に係るTFTアレイ基板101の模式的平面図を示す。従来例1に係るTFTアレイ基板101には、矩形状の表示領域150、及びその外側に区画される額縁領域160がある。表示領域150は、図17中の上下矢印方向に境界線155を境に2分割されている。ここでは、図17中の下側に位置する表示領域150を第1表示領域151とし、上側を第2表示領域152とする。
額縁領域160の図17中の下側に位置する一辺端部近傍には、駆動回路140が実装されている。駆動回路140から第1表示領域151に配設された走査信号線(不図示)に走査信号を供給するために、引回し配線が配設されている。図17中の左側の額縁領域160に配設された第1引回し配線エリア161には、第1表示領域151に配設された走査信号線に走査信号を供給するためのL−走査引回し配線111が、図17中の右側の額縁領域160に配設された第2引回し配線エリア162には、第2表示領域152に配設された走査信号線に走査信号を供給するためのR−走査引回し配線112が配設されている。
図18に、従来例2に係るTFTアレイ基板101aの模式的平面図を示す。従来例2に係る駆動回路140aは、TFTアレイ基板101aに配設された額縁領域160の図18中の下側の一辺端部近傍の左寄りの位置に配設されている。そして、前記従来例1と同様に、駆動回路140aから表示領域150に配設された走査信号線(不図示)に走査信号を供給するために、引回し配線が配設されている。
引回し配線は、複数の走査信号線(不図示)に対して、第1引回し配線エリア161aと第2引回し配線エリア162bから交互に接続されるように構成されている。例えば、駆動回路140a側からカウントした際に、偶数番目の走査信号線は、第1引回し配線エリア161aに配設されたL−走査引回し配線111と接続され、奇数番目の走査信号線(不図示)は、第2引回し配線エリア162に配設されたR−走査引回し配線112と接続されるように構成されている。
上記従来例1及び2に係る引回し配線の配線長は、駆動回路の実装位置や引回し配線の配設位置によって変化する。上記従来例1においては、図17中のL−走査引回し配線111より、R−走査引回し配線112の配線長の方が長いため、第1表示領域151と第2表示領域152とで、表示ムラが生じやすい。上記従来例2においては、駆動回路140aが左寄りにあるため、L−走査引回し配線111より、それと隣接するR−走査引回し配線112の配線長が長くなる。上述したように走査信号線には、L−走査引回し配線111と、R−走査引回し配線112から左右交互に入力されるので、細かな1ライン毎に配線長の差が生じることになる。その結果、横帯状ムラが視認されやすい。
また、通常、額縁領域160に走査信号線の引回し配線と、表示信号線の引回し配線とが交差する交差部が存在する。この交差部の数や面積は、局所的に異なることがある。これらが走査信号線の引回し配線の配線負荷の差となり、走査信号の遅延量に差が生じ、表示ムラとなる場合がある。
上記表示ムラを改善する方法として、特許文献1には、引回し配線の配線長を調整する方法が提案されている。図19に、特許文献1に記載のTFTアレイ基板の模式的平面図を示す。特許文献1に記載のTFTアレイ基板101bに配設された表示領域150は、上記従来例1と同様に、図19中の上下方向に第1表示領域151と第2表示領域152を備える。
額縁領域160の図19中の下側に位置する一辺端部近傍には、駆動回路として、走査−駆動回路141、表示−駆動回路142を有する。走査−駆動回路141は、図19中の一辺端部近傍の右寄りに配置され、表示−駆動回路142は、図19中の一辺端部近傍の左寄りに配置されている。図19中の左側の額縁領域160の第1引回し配線エリア161には、第1表示領域151に配設された走査信号線110に走査信号を供給するL−走査引回し配線111が、図19中の右側の額縁領域160の第2引回し配線エリア162には、第2表示領域152に配設された走査信号線110に走査信号を供給するR−走査引回し配線112が配設されている。
R−走査引回し配線112には、図19に示すように、折り返し構造を有する。境界線155に最も近い第1表示領域151の走査信号線110と、境界線155に最も近い第2表示領域152の走査信号線110の配線長が略同一となるように配設し、配線抵抗格差の低減を図っている。また、特許文献1には、額縁領域160において、引回し配線と、これと対向する導電膜との重なり面積を調整することにより表示ムラを低減する方法も提案されている。
なお、引回し配線の配線間の抵抗格差に起因する表示ムラを低減する方法ではないが、補助容量線と補助容量用半導体層との重なる部分の面積を調整することにより、カラーフィルタの色毎の透過率の差を無くして表示ムラを低減する方法が提案されている(特許文献2)。
特開2005−266394号公報 図14、
特開2007−47615号公報 図1、図4
以下、本発明を適用した実施形態の一例について説明する。なお、本発明の趣旨に合致する限り、他の実施形態も本発明の範疇に属し得ることは言うまでもない。また、以降の図において、各部材のサイズは説明の便宜上のものであり、実際のものとは異なる。
[実施形態1]
本実施形態1に係る表示装置は、アクティブマトリクス型であり、スイッチング素子として逆スタガ型のMOS構造の薄膜トランジスタ(TFT)を有する。ここでは、表示装置の一例として透過型の液晶表示装置について説明する。図1は、本実施形態1に係る液晶表示装置100の構成を示す断面図であり、図2は、液晶表示装置100に備えられたTFTアレイ基板1の模式的平面図である。
液晶表示装置100は、図1に示すように、液晶表示パネル80とバックライト77を備えている。液晶表示パネル80は、入力される表示信号に基づいて画像表示を行うように構成されている。バックライト77は、液晶表示パネル80の反視認側に配置されており、液晶表示パネル80を介して視認側へ光を照射するように構成されている。バックライト77は、光源、導光板、反射シート、拡散シート、プリズムシート、反射偏光シートなどを備えた一般的な構成のものを用いることができる。
液晶表示装置100は、図1に示すように、薄膜トランジスタアレイ基板(以下、「TFTアレイ基板」という)1、対向基板9、偏光板71、対向電極73、配向膜74、液晶75、スペーサ76、シール材78等を有する。また、TFTアレイ基板1には、図2に示すように、走査信号線10、L−走査引回し配線11、R−走査引回し配線12、表示信号線20、表示引回し配線21、駆動回路40、外部端子45等を備えている。
TFTアレイ基板1には、図2に示すように、矩形状に形成された表示領域50と、この外側に区画される額縁領域60がある。表示領域50には、複数の走査信号線10と複数の表示信号線20が形成されている。走査信号線10は、図2中の横方向に延在し、縦方向に複数並設されている。表示信号線20は、走査信号線10と絶縁層(不図示)を介して交差するように、図2中の縦方向に延在し、横方向に複数並設されている。
走査信号線10と表示信号線20の交差点付近には、マトリクス状にTFT31が設けられている。そして、隣接する走査信号線10と表示信号線20とで囲まれた領域に、画素電極6(不図示)が形成され、この領域が画素30として機能する。TFT31を構成するゲート、ソース、及びドレインは、それぞれ走査信号線10、表示信号線20及び画素電極6に接続されている。画素電極6は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電性薄膜から形成されている。この複数の画素30が形成されている領域が、表示領域50である。
額縁領域60には、図2に示すように、駆動回路40、外部端子45、引回し配線等が配設されている。駆動回路40は、COG(Chip On Glass)技術により実装されている。駆動回路40と外部端子45は、不図示の配線を介して接続されている。外部端子45には、フレキシブルプリント回路基板(「FPC」(Flexible Printed Circuit))等から外部信号が供給される。そして、外部端子45を介して駆動回路40に外部からの各種信号が供給される。
L−走査引回し配線11は、駆動回路40から図2中の額縁領域60の左側部に設けられた第1引回し配線エリア61に配設されている。同様に、R−走査引回し配線12は、駆動回路40から図2中の額縁領域60の右側部に設けられた第2引回し配線エリア62に配設されている。表示引回し配線21は、額縁領域60の下側領域にて、駆動回路40から表示領域150までの領域に配設されている。額縁領域60の両側部に走査引回し配線(L−走査引回し配線11、R−走査引回し配線12)を約半分ずつ分けて配設することにより、狭額縁化を図ることができる。
L−走査引回し配線11は、表示領域50を図2中の上下方向に境界線55を介して2つに分割した場合の下側に位置する第1表示領域51に配設された走査信号線10に信号を供給する。同様にして、R−走査引回し配線12は、第2表示領域52に配設された走査信号線10に信号を供給する。
本実施形態1に係る引回し配線は、製造限界ぎりぎりの配線幅とし、全ての引回し配線の配線幅を同一とした。L−走査引回し配線11と表示引回し配線21、及びR−走査引回し配線12と表示引回し配線21とは、それぞれ、絶縁層(不図示)を介して対向配置(オーバーラップ)するように配設されている。無論、L−走査引回し配線11と表示引回し配線21、及びR−走査引回し配線12と表示引回し配線21とが対向配置されていない態様であってもよい。
駆動回路40は、外部からの制御信号に基づいて走査引回し配線を介して走査信号を走査信号線10に供給する。この走査信号によって、走査信号線10が順次選択されることになる。また、駆動回路40は、外部からの制御信号や表示データに基づいて、表示引回し配線を介して表示信号を表示信号線20に供給する。これにより、表示データに応じた表示電圧を各画素電極6に供給することができる。
なお、ここでは、駆動回路40は、COG技術を用いてTFTアレイ基板1上に直接実装したが、この構成に限られるものではない。例えば、TCP(Tape Carrier Package)により駆動回路をTFTアレイ基板1に接続してもよい。
液晶表示パネル80は、図1に示すように、互いに対向配置されるTFTアレイ基板1及び対向基板9と、両基板を接着するシール材78とで囲まれる空間に、液晶75が封入されている。両基板の間は、スペーサ76によって、所定の間隔となるように維持されている。
TFTアレイ基板1において、上述した各電極及び配線等の上には配向膜74が形成されている。一方、対向基板9のTFTアレイ基板1に対向する面には、カラーフィルタ(不図示)、BM(Black Matrix)(不図示)、対向電極73、配向膜74等が形成されている。また、TFTアレイ基板1及び対向基板9の外側の面にはそれぞれ、偏光板71が貼着されている。
上記構成の液晶表示装置100は、例えば以下のように駆動する。走査信号が、駆動回路40から各走査信号線10に供給される。各走査信号によって、1つの走査信号線10に接続されているすべてのTFT31が同時にオンとなる。一方、表示信号は、駆動回路40から各表示信号線20に供給され、画素電極6に表示信号に応じた電荷が蓄積される。表示信号が書き込まれた画素電極6と対向電極73との電位差に応じて、画素電極6と対向電極73間の液晶の配列が変化する。これにより、液晶表示パネル80を透過する光の透過量が変化する。このように、画素30毎に表示電圧を変えることによって、所望の画像を表示することができる。
次に、TFTアレイ基板1の詳細な構成について詳細に説明する。図3は、TFTアレイ基板1上に形成された一画素分の主要部の構成を示す平面図である。なお、説明の便宜上、同図において後述するゲート絶縁膜や保護膜の図示は省略する。TFTアレイ基板1は、図3に示すように、走査信号線10、表示信号線20、画素電極6、ソース電極22、ドレイン電極23、コンタクトホール7、半導体層3、補助容量電極14等を備える。
キャパシタ形成のための補助容量電極14は、図3に示すように、画素電極6の一部と対向配置するように配置されている。これにより、補助容量Csを形成している。補助容量電極14は、補助容量電極線15から延在されている。補助容量電極線15は、走査信号線10と並行して配設され、額縁領域51において共通配線(不図示)に接続されている。
走査信号線10に信号が与えられると、表示信号線20から伝わった信号電荷が画素内に書き込まれ、補助容量Csに電荷が蓄えられる。このとき、画素電極6は、書き込まれた信号に対応した電位を液晶に印加して所望の画像を表示させる。各画素の信号電荷を蓄える電極の一方に画素電極6を用い、対向電極として補助容量電極14を用いる。補助容量電極14は、走査信号線10と同じレイヤ(第1導電膜)で形成され、全ての画素に接続するべく、表示信号線20とゲート絶縁層を介して交差するように配設されている。
図4に、図3のIV−IV切断部断面図を示す。本実施形態1に係るTFT31は、逆スタガ型のものであり、チャネルエッチ(CE)により製造する。TFT31は、図4に示すように、絶縁性基板70、ゲート電極13、ゲート絶縁膜2、スイッチング半導体層(以下、単に「半導体層」と云う)たる第1半導体層3と第2半導体層4、ソース電極22、ドレイン電極23、保護膜5、画素電極6等を有する。
絶縁性基板70としては、ガラス基板や石英基板などの透過性を有する基板を用いる。ゲート電極13は、走査信号線10から延在されている。ゲート電極13、補助容量電極14、及び補助容量電極線15は、絶縁性基板70上に形成され、走査信号線10、L−走査引回し配線11、R−走査引回し配線12と同一のレイヤである第1導電膜により形成されている。
ゲート絶縁膜2は、走査信号線10、L−走査引回し配線11、R−走査引回し配線12、ゲート電極13、補助容量電極14、及び補助容量電極線15を覆うように、その上層に形成されている。ゲート絶縁膜2には、酸化シリコンや窒化シリコンなどを用いることができる。第1半導体層3は、ゲート絶縁膜2の上に形成され、ゲート絶縁膜2を介してゲート電極13と少なくとも一部が対向配置されている。第2半導体層4は、第1半導体層3の上層に形成されている。半導体層としては、a−Si膜やp−Si膜を用いることができる。
半導体層の上層には、表示信号線20から延在されたソース電極22が形成されている。これにより、半導体層のソース領域にソース電圧を供給することができる。さらには、半導体層のドレイン領域の上にドレイン電極が形成されている。ソース電極、及びドレイン電極は、表示信号線と同じ工程で形成することができる。走査信号線と表示信号線には、例えば、AlやCrなどの低抵抗の金属材料を用いることができる。このように、走査信号線10と表示信号線20とは異なる配線層で形成されている。
ソース電極22及びドレイン電極23は、ゲート絶縁膜2、第1半導体層3、第2半導体層4を介して、少なくともゲート電極13の一部と対向配置されている。すなわち、TFTとして動作するために、薄膜トランジスタ領域が、ゲート電極13上に存在して、ゲート電極に電圧を印加した時の電界の影響を受けやすい状態とする。
保護膜5は、半導体層のチャネル領域、ソース電極22、ドレイン電極23を覆うように形成されている(図3参照)。そして、保護膜5上に、画素電極6が形成されている。保護膜5に形成されたコンタクトホール7を介して、ドレイン電極23と画素電極6が電気的に接続されている。従って、走査信号線に走査信号が供給されると、所定のゲート電極にゲート電圧が印加され、TFTがONとなり、ソース電極からドレイン電極を介して画素電極に画像表示信号電圧が供給される。
画素電極6は、前述したように補助容量電極14と一部の領域が対向配置されるように構成され、補助容量Csを形成している。また、ドレイン電極23は、上述したようにゲート電極13と一部の領域が対向配置されるように構成され、ゲート−ドレイン間容量Cgdを形成している。なお、第1表示領域51、第2表示領域52は、略同一面積とし、同一本数の走査信号線10が配設されているものとする。無論、これは一例であり、これに限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明の目的を達成するべく本発明者が鋭意検討を重ねたところ、補助容量Csの大きさを調整することにより、走査引回し配線間の抵抗格差を低減しつつ、狭額縁化を達成することができることを突き止めた。すなわち、走査引回し配線の配線負荷の差を、補助容量Csの値を調整することにより相殺可能であることを突き止めた。
図5に、本実施形態1に係る表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極6と、補助容量電極線15から延在された補助容量電極14とにより構成される補助容量Csの値をプロットした図を示す。ここで、X軸の表示信号線アドレスは、額縁領域60の図2中の左側と隣接する表示領域50側からカウントした場合の表示信号線の配置を示す。
本実施形態1に係るTFTアレイ基板においては、図5に示すように、第1表示領域51に配設されている補助容量電極14と画素電極6により形成される補助容量Csが、第2表示領域52に配設されている補助容量電極14と画素電極6により形成される補助容量Csよりも大きくなるように設定する。また、第1表示領域51内の補助容量Csは略一定とし、第2表示領域52の補助容量Csも同領域内で略一定とする。換言すると、L−走査引回し配線11の側から入力される第1表示領域51内の補助容量Csの値を、R−走査引回し配線12側から入力される第2表示領域52内の補助容量Csの値よりも大きく設定する。
図6に、本実施形態1に係る表示信号線アドレスに対して画素電極電位をプロットしたものを示す。また、図6において、第1表示領域51の補助容量Csと第2表示領域52の補助容量Csを略同一とした場合の画素電極電位をプロットしたものも併せて示す。図6中の(a)は、第2表示領域52の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものであり、(b)は、第1表示領域51の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものである。一方、(c)は、第1表示領域51の補助容量Csを、第2表示領域52の補助容量Csと略同一とした場合の第1表示領域51の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものである。
まず、第1表示領域51の補助容量Csと第2表示領域52の補助容量Csを略同一とした場合について説明する。この場合、(a)及び(c)に示すように、第1表示領域51と第2表示領域52の画素電極電位差が、特に表示信号線アドレスが小さい領域において大きくなる。
図6に示すように、走査信号線10に対して左側から入力する場合には、表示信号アドレスが大きくなるにつれて画素電極電位が大きくなる。一方、走査信号線10に対して右側から入力する場合には、表示信号アドレスが小さくなるにつれて画素電極電位が大きくなる。すなわち、配線負荷が小さいものほど、画素電極電位が小さくなる傾向にあることがわかる。第1表示領域51には、配線負荷の小さいL−走査引回し配線11から走査信号が供給される。従って、配線負荷が相対的に大きいR−走査引回し配線12から供給されるものに比して、画素電極電位が相対的に小さくなる(図6中の(a)及び(c)参照)。
そこで、本実施形態1においては、走査信号線10に対して左側から入力するL−走査引回し配線11の領域である第1表示領域51の補助容量Csを、第2表示領域52の補助容量Csに比して図5に示すように一律に大きくなるように設定した。これにより、第1表示領域51の画素電極電位と、第2表示領域52の画素電極電位の差が、前記(a)及び(c)の場合に比して小さくなる。補助容量Csにより走査引回し配線の配線負荷の遅延量を調整し、これにより画素電極電位の差を小さくして表示ムラを低減することができる。
図6の(a)及び(b)に示すように第1表示領域51と第2表示領域52の画素電極電位の差を軽減させることにより、色ムラ、輝度ムラ等の表示ムラを軽減することができる。すなわち、補助容量Csを走査引回し配線の配線負荷の差に応じて調整することにより、画素電極電位の差を低減し、液晶表示装置の表示ムラを軽減することができる。
ここで、補助容量Csの値を調整することにより液晶表示装置の表示ムラを軽減することができる理由について説明する。一般に、TFTを用いたアクティブマトリクス型の表示装置においては、TFTのゲート−ドレイン間寄生容量Cgdのために、走査信号の立下り時に、図7に示すように、画素電極の電位が変動する。この変動量は、フィールドスルー電圧Vfdと呼ばれ、一般に下記の式<1>により表すことができる。
<式1> Vfd=Cgd・ΔVg/(Clc+Cs+Cgd)
なお、ΔVgは走査信号振幅、Csは保持容量、Clcは液晶容量である。
但し、上記式<1>は、走査信号が理想的なパルスの場合の式であって、実際には、方形波で入力された走査信号は、走査配線の時定数(抵抗×容量)によってなまりが生じる。そして、このなまりによって、走査信号の立下りはじめからトランジスタがオフになるまでに遅延が生じ、フィールドスルーで変動しようとしている画素電位がある程度回復される。
図8(a)及び(b)に、実際の走査信号の立下りイメージの一例を示す。走査信号に遅延がある場合、図8に示すように、トランジスタがオフするまでに画素電位が表示信号の電位にある程度回復する。従って、走査信号の遅延が大きい場合には、回復する量が大きくなり、画素電位が高くなる。
この回復量が、走査配線の時定数によって変わることにより、画素電位の差が生じることになる。従って、上記式<1>中の補助容量Csを走査信号線の時定数(配線負荷)に応じて調整することによりVfdを調整することができる。具体的には、補助容量Csを大きくすることによりVfdを小さくすることができる。そして、画素電位の差を低減することにより、表示ムラを低減することができる。
また、本実施形態1に係る引回し配線は、全ての引回し配線を製造限界の配線幅とし、かつ特許文献1のように折り返し部等を設けていないので、狭額縁化を実現することができる。本発明によれば、狭額縁化を達成しつつ、表示品位の高い表示装置を提供することができる。しかも、走査引回し配線間の抵抗格差を低減するための特別の構成を付加することなく表示ムラを低減できるので、歩留まりの低下を招かず、信頼性の高い表示装置を提供することができる。
なお、本実施形態1においては引回し配線の配線幅がすべて同一である例について説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において変更することが可能であることは言うまでもない。また、本実施形態1においては、第1表示領域51、第2表示領域52のそれぞれにおいて、一律に一定の補助容量Csとなるように設定したが、実際には第1表示領域51内、及び第2表示領域52内において個々の走査引回し配線によって配線距離が異なるため、引回し配線間の抵抗差が生じている。従って、これを考慮して、第1表示領域51内、及び第2表示領域52内の補助容量Csを個々に調整すれば、より効果的に表示ムラを抑制することが可能となり、より品質の高い表示装置を提供することができる。
[実施形態2]
次に、上記実施形態1とは異なる液晶表示装置の一例について説明する。なお、以降の説明において、上記実施形態1と同一の要素部材は同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施形態2に係る液晶表示装置は、下記の点を除いて上記実施形態1に係る液晶表示装置と構成及び動作が同じである。すなわち、上記実施形態1においては、第1表示領域51と第2表示領域52の補助容量Csの値を図5に示すように異なる値に設定しているのに対し、本実施形態2においては、第1表示領域51と第2表示領域52の補助容量Csの値を同一としている点において相違する。また、上記実施形態1においては、第1表示領域51と第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdの値が同一となるように設計しているのに対し、本実施形態2においては、第1表示領域51と第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdの値が異なるように設定している点において相違する。
図9に、本実施形態2に係る表示信号線アドレスに対して、対応するゲート−ドレイン間容量Cgdの値をプロットした図を示す。図9に示すように、本実施形態2に係るTFTアレイ基板においては、第1表示領域51に配設されているゲート電極13とドレイン電極23により形成されるゲート−ドレイン間容量Cgdが、第2表示領域52に配設されているゲート電極13とドレイン電極23により形成されるゲート−ドレイン間容量Cgdよりも小さくなるように設定する。
本実施形態2においては、第1表示領域51内のゲート−ドレイン間容量Cgdは略一定とし、第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdも同領域内で略一定とする。また、前述したように補助容量Csは、一律に略一定とする。換言すると、L−走査引回し配線11の側から入力される第1表示領域51内のゲート−ドレイン間容量Cgdの値を、R−走査引回し配線12側から入力される第2表示領域52内のゲート−ドレイン間容量Cgdの値よりも小さく設定する。
図10に、本実施形態2に係る表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものを示す。また、図9において、第1表示領域51のゲート−ドレイン間容量Cgdと第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdを略同一とした場合の画素電極電位をプロットしたものも併せて示す。図10中の(a)は、第2表示領域52の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものであり、(b)は、第1表示領域51の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものである。一方、(c)は、第1表示領域51の補助容量Csと第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdを略同一とした場合の第1表示領域51の表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものである。
まず、第1表示領域51のゲート−ドレイン間容量Cgdと第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdを略同一とした場合について説明する。この場合、(a)及び(c)に示すように、第1表示領域51と第2表示領域52の画素電極電位差が、特に表示信号線アドレスが小さい領域において大きくなる。
本実施形態2においては、走査信号線10に対して左側から入力するL−走査引回し配線11の領域である第1表示領域51のゲート−ドレイン間容量Cgdを、第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdに比して図5に示すように一律に小さくなるように設定した。これにより、第1表示領域51の画素電極電位と、第2表示領域52の画素電極電位の差が、前記(a)及び(c)の場合に比して小さくなる。ゲート−ドレイン間容量Cgdにより走査引回し配線の配線負荷の遅延量を調整し、これにより画素電極電位の差を小さくして表示ムラを低減することができる。
図10の(a)及び(b)に示すように第1表示領域51と第2表示領域52の画素電極電位の差を軽減しているので、表示ムラを軽減することができる。すなわち、上記式<1>中のゲート−ドレイン間容量Cgdを、引回し配線の配線負荷の差に応じて調整することにより、画素電極電位の差を低減して液晶表示装置の表示ムラを軽減することができる。
また、本実施形態2に係る引回し配線は、全ての引回し配線を製造限界の配線幅とし、かつ特許文献1のように折り返し部等を設けていないので、狭額縁化を実現することができる。本発明によれば、狭額縁化を達成しつつ、表示品位の高い表示装置を提供することができる。しかも、走査引回し配線間の抵抗格差を低減するための特別の構成を付加することなく表示ムラを低減できるので、歩留まりの低下を招かず、信頼性の高い表示装置を提供することができる。なお、上記実施形態1と2を組み合わせることにより、表示ムラをより効果的に軽減するようにしてもよい。
[実施形態3]
本実施形態3に係る液晶表示装置は、下記の点を除いて上記実施形態1に係る液晶表示装置と構成及び動作が同じである。すなわち、上記実施形態1においては、第1表示領域51における補助容量Csの値を略一定とし、かつ第2表示領域52における補助容量Csの値を略一定としていたのに対し、本実施形態3においては、第1表示領域51と第2表示領域52それぞれにおいて、表示信号線アドレスの位置に応じて、補助容量Csの値を調整している点において相違する。換言すると、走査引回し配線と接続される走査信号線の入力端から、その反対側の端部である走査信号線の終端までの間に配設された補助容量Csの値を、最適となるように調整している。
図11に、本実施形態3に係る表示信号線アドレスに対して、対応する補助容量Csの値をプロットした図を示す。同図において、上記実施形態1における第1表示領域51の補助容量Cs,及び第2表示領域52の補助容量Csの相対位置も併せて図示する(図5参照)。また、図12に、本実施形態3に係る表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものを示す。
表示信号線アドレスに応じて補助容量Csを最適化することにより、図12に示すように画素電極電位の差を小さくすることができる。具体的には、走査信号線10の入力側から終端に向かうにつれて、画素電極6と補助容量電極14との対向面積が小さくなるように設定する。これにより、同一の走査信号線間の位置による画素電極電位の差を低減することができる。従って、より高品位の液晶表示装置を提供することができる。表示領域が大画面の場合に特に有効である。
さらに、第1表示領域51の補助容量Csは、駆動回路40から離間する位置にある走査信号線ほど小さくなるように、第2表示領域52の補助容量Csは、駆動回路40から離間する位置にある走査信号線ほど小さくなるように設定することにより、画素電極電位の差をより効果的に小さくすることができる。
走査信号線の引き回し距離は、上記特許文献1のように折り返し部を設けない場合、走査信号線の配置により個々に異なり、個々に配線負荷が異なる。それぞれの引回し配線の配線距離に応じて、対応する走査信号線に設けられた補助容量Csの値を設定する。これにより、引回し配線の配線距離による画素電極電位の差を低減することができる。
補助容量Csの調整量は、駆動回路の実装位置、走査引回し配線の配線長、配線幅、表示引回し配線との交差面積等により変動するものであり、最適となるように表示装置の態様に合わせて適宜調整する。一の走査信号線内に配設されたTFTの位置に応じて、若しくは走査引回し配線の配線間の抵抗差に応じて補助容量Csを調整することにより、より表示品位の高い液晶表示装置を提供することができる。
[実施形態4]
本実施形態4に係る液晶表示装置は、下記の点を除いて上記実施形態2に係る液晶表示装置と構成及び動作が同じである。すなわち、上記実施形態2においては、第1表示領域51におけるゲート−ドレイン間容量Cgdの値を略一定とし、かつ第2表示領域52におけるゲート−ドレイン間容量Cgdの値を略一定としていたのに対し、本実施形態3においては、第1表示領域51と第2表示領域52それぞれにおいて、表示信号線アドレスの位置に応じて、ゲート−ドレイン間容量Cgdの値を調整している点において相違する。
図13に、本実施形態4に係る表示信号線アドレスに対して、対応するゲート−ドレイン間容量Cgdの値をプロットした図を示す。同図において、上記実施形態1における第1表示領域51のゲート−ドレイン間容量Cgd,及び第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdの相対位置も併せて図示する(図11参照)。また、図14に、本実施形態4に係る表示信号線アドレスに対して、対応する画素電極電位をプロットしたものを示す。
表示信号線アドレスに応じてゲート−ドレイン間容量Cgdを最適化することにより、図14に示すように画素電極電位の差を小さくすることができる。換言すると、走査信号線10の入力側から終端に向かうにつれて、ゲート電極13とドレイン電極23との対向面積が大きくなるように設定することにより、同一の走査信号線間の画素電極電位の差を低減することができ、高品位の液晶表示装置を提供することができる。表示領域が大画面の場合に特に有効である。
さらに、第1表示領域51のゲート−ドレイン間容量Cgdは、駆動回路40から離間する位置にある走査信号線ほど大きくなるように、第2表示領域52のゲート−ドレイン間容量Cgdは、駆動回路40から離間する位置にある走査信号線ほど大きくなるように設定することにより、画素電極電位の差を小さくすることができる。
走査信号線の引き回し距離は、上記特許文献1のように折り返し部を設けない場合、走査信号線の配置により個々に異なり、個々に配線負荷が異なる。それぞれの引回し配線の配線距離に応じて、対応する画素毎に設けられたゲート−ドレイン間容量Cgdの値を設定する。これにより、引回し配線の配線距離による画素電極電位の差を低減することができる。
ゲート−ドレイン間容量Cgdの調整量は、駆動回路の実装位置、走査引回し配線の配線長、配線幅、表示引回し配線との交差面積等により変動するものであり、最適となるように表示装置の態様に合わせて適宜調整する。一の走査信号線内に配設されたTFTの位置に応じて、若しくは走査引回し配線の配線間の抵抗差に応じて、ゲート−ドレイン間容量Cgdを調整することにより、より表示品位の高い液晶表示装置を提供することができる。
本実施形態4に係る液晶表示装置によれば、図13に示すように、ゲート−ドレイン間容量Cgdを調整することにより、図14に示すように、画素電極電位の差を、上記実施形態2に比してさらに小さくすることができる。その結果、より高品位の液晶表示装置を提供することができる。
[実施形態5]
本実施形態5に係る液晶表示装置は、下記の点を除いて上記実施形態1に係る液晶表示装置と構成及び動作が同じである。すなわち、上記実施形態1においては、駆動回路が一つ配設されていたのに対し、本実施形態5においては、走査信号線10を駆動する走査−駆動回路と、表示信号20を駆動する表示−駆動回路をそれぞれ別個に配設している点において相違する。また、上記実施形態1においては、第1表示領域51と第2表示領域52のそれぞれにおいて、略一定の補助容量Csを設定していたのに対し、本実施形態5においては、上記実施形態3のように、表示信号線アドレスの位置によらずに画素電極電位の差が小さくなるように、表示信号線アドレスのTFT31の位置に応じて補助容量Csの値を適宜設定している点において相違する。
図15に、本実施形態5に係るTFTアレイ基板1aの模式的平面図を示す。TFTアレイ基板1aには、図15に示すように、駆動回路40に代えて、走査−駆動回路41、表示−駆動回路42が配設されている。走査−駆動回路41は、額縁領域60の下側の右寄りの位置に、表示−駆動回路42は、同じく額縁領域60の下側の左寄りの位置に配設されている。
本実施形態5においては、L−走査引回し配線11、R−走査引回し配線12の配線負荷に応じて、上記実施形態3のように、画素電極電位の電位差が小さくなるように補助容量Csの値を調整している。これにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。本発明によれば、走査引回し配線間の抵抗差を補助容量Cs、又は/及びゲート−ドレイン間容量Cgdの大きさを変更することにより調整しているので、駆動回路の個数や配置位置を求められる用途等に応じてフレキシブルに変更しつつ、表示品位の高い表示装置を提供することができる。
[実施形態6]
本実施形態6に係る液晶表示装置は、下記の点を除いて上記実施形態5に係る液晶表示装置と構成及び動作が同じである。すなわち、上記実施形態5においては、L−走査引回し配線11から第1表示領域51に、R−走査引回し配線12から第2表示領域52に走査信号を供給していたのに対し、本実施形態6においては、表示領域50を分割せずに、左右両側から、交互に走査信号線10に信号を供給している点において相違する。
図16に、本実施形態6に係るTFTアレイ基板1bの模式的平面図を示す。第1引回し配線エリア61bにL−走査引回し配線11bが、第2引回し配線エリア62bにR−走査引回し配線12bが配設されている。本実施形態6においては、L−走査引回し配線11b、R−走査引回し配線12bの配線負荷に応じて、上記実施形態5のように、画素電極電位の電位差が小さくなるように補助容量Csの値を調整している。これにより、細かな1ライン毎の横帯状ムラを抑制して、表示品位の高い表示装置を提供することができる。
本発明によれば、上記実施形態1〜6に示すように、走査引回し配線間の抵抗差を低減するように、補助容量Cs,又は/及びゲート−ドレイン間容量Cgdの値を調整することにより、表示ムラを抑制して表示品位の高い表示装置を提供することができる。また、画素毎に配設された複数のTFTの配置位置(走査信号線の相対位置)に応じて、補助容量Cs,又は/及びゲート−ドレイン間容量Cgdの値を調整することにより、より効果的に表示ムラを抑制して表示品位の高い表示装置を提供することができる。
本発明によれば、走査引回し配線間の抵抗差等を配線自体により調整する方法に代えて、画素内に配置される補助容量、ゲート−ドレイン間容量を調整しているので、狭額縁化を達成することができる。従って、額縁領域に余剰スペースがない場合において、特に有効である。また、額縁領域に余剰スペースがある場合であっても、本件発明を適用することにより、そのスペースを他の用途に有効利用することが可能となる。
上記実施形態1〜6は、相互に組み合わせた態様であってもよい。また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々に変形が可能である。上記実施形態においては、駆動回路を額縁領域の一辺端部に配設する例について述べたが、これに限定されるものではなく、複数の辺の端部近傍に配設するようにしてもよい。また、走査信号線に対して額縁領域の右側及び左側の双方から信号を入力する例について説明したが、これに限定されるものではなく、一辺近傍から走査信号を入力する場合においても本件発明を適用可能である。
また、上記実施形態においては、表示装置として液晶表示装置の例について説明したが、これに限定されるものではなく、有機EL表示装置等の各種アクティブマトリクス型の表示装置全般において本件発明を適用可能である。また、スイッチング素子として、逆スタガ型のTFTを例にとり説明したが、特に限定されるものではなく、スタガ型構造等のTFTにおいて適用可能である。