レジェンドチームとルーキーチームが演劇界の世界一を目指して競う「Take Me Out」始動
2025年4月7日 20:49
20 ステージナタリー編集部
「舞台『Take Me Out』2025」の製作発表会見が本日4月7日に東京都内で行われ、演出を手がける藤田俊太郎とキャスト陣が出席した。
「Take Me Out」は、2002年に初演されたリチャード・グリーンバーグによる作品。メジャーリーグを舞台にした本作では、同性愛者であることを告白したスター選手ダレン・レミングと、彼が所属するチーム・エンパイアーズのメンバーたちの様子が描かれる。日本では2016年に初演、2018年に再演された。2025年版には、2018年版に出演したメンバーに新キャストを加えたレジェンドチームと、オーディションを勝ち抜いたルーキーチームが登場する。
まず藤田は「カンパニー一丸となって、野球と演劇が交錯する美しく楽しい場所へ、観客の皆様を連れ出します。チームごとにまったく違う演出になる予定で、オープニングもエンディングも異なります。レジェンドチームは重厚なセリフ劇、ルーキーチームは身体的躍動を伴う群衆劇。演劇界におけるWBC(ワールドベースボールクラシック)あるいはWS(ワールドシリーズ)があったら、2チームが決勝に残ると思います。つまり、レジェンドチームとルーキーチームで演劇界の世界一を目指して競い合います! どうぞご期待ください」と観客に呼びかけた。
続いて、レジェンドチームの面々があいさつ。メイソン・マーゼック役を務める玉置玲央は、本日の会見前に東京都内のグラウンドで行われた野球体験試合に言及し、「レジェンドチームとルーキーチームに分かれて野球の試合をし、親睦を深めました。2018年の再演とは異なるカラーになると思うので、心機一転、新しい『Take Me Out』を作っていけたらと思います」と意欲を見せる。なお野球体験試合は11対7でルーキーチームが勝利した。
キッピー・サンダーストーム役の三浦涼介は「今回、『Take Me Out』のカンパニーに初参加させていただきます。素晴らしいキャスト・スタッフの方々とお仕事をさせていただけることを光栄に思います」とコメント。ダレン・レミング役の章平は「2016年の初演から出演させていただき、今回が3回目の参加となります。役に深みを出せる年齢に近付いてきたので、改めて役作りをがんばりたい」と意気込みを語る。タケシ・カワバタ役の原嘉孝は「これまでの人生の中であまり野球に関わる機会がなかったので、野球に詳しい方々の力をお借りしながら、素敵な作品になるように精一杯演じます」と述べつつ、「timeleszに加入しましたが、役者としてのお仕事も大切にしていきたいので、これまでと何も変わりません」と力強く宣言した。
ジェイソン・シェニエー役の小柳心は「明るく楽しく元気良くやっていきます!」と話し、野球が好きだというトッディ・クーヴィッツ役の渡辺大は「本日の野球体験試合で、初心者の方に野球の楽しさを伝えることができてうれしかったです」とニコリ。マルティネス役の陳内将は「2018年の公演に出演させていただきましたが、当時よりもさらに“多様性”という言葉を耳にするようになりました。誰に感情移入するかによって見え方が変わる作品だと思うので、“多様”なお客様たちにしっかりと作品の魅力を届けられるよう、精進します」と意欲を見せ、ロドリゲス役で初参加する加藤良輔は「作品が持つメッセージやエネルギーを届けられるようがんばります」と抱負を述べた。
シェーン・マンギット役の玲央バルトナーは「初参加するにあたり緊張していたのですが、本日の野球体験試合で心と身体がほぐれました(笑)」と微笑み、スキッパー役の田中茂弘は「野球体験試合でミスをしてしまい、皆さんにご迷惑をおかけしました。この場を借りて、皆さんにお詫びします。すまなかった!」と頭を下げ、会場の笑いを誘う。また、アメリカ・ニューヨークからリモート参加となったデイビー・バトル役の辛源は「『Take Me Out』はニューヨークでも知名度が高い作品。日本ならではの演出に身を委ね、作品を楽しみたいと思います」と笑顔を見せ、スウィングの本間健太は「皆さんの力になれるよう、精一杯精進します」と意気込みを語った。
ルーキーチームのあいさつは、メイソン・マーゼック役の富岡晃一郎からスタート。富岡は「演出の藤田さんから『メイソンはこの作品におけるヒロイン』とご説明いただきました。メイソンは決して派手なキャラクターではないのですが、そんな彼でもヒロインになる可能性がある素敵な作品なので、大切に演じたいと思います」と真摯に述べる。駒澤大学附属苫小牧高等学校時代に甲子園出場経験があるキッピー・サンダーストーム役の八木将康は「(自身の高校の後輩である読売ジャイアンツの田中)将大が最近勝ち星を上げた試合を観て、勇気をもらいました。ルーキーらしく元気はつらつにがんばります」とコメント。ダレン・レミング役の野村祐希は「ルーキーチームなりの『Take Me Out』を作りあげるので、ぜひ注目してください」と観客にメッセージを送った。
タケシ・カワバタ役を演じる坂井友秋は「僕が唯一続けてきたスポーツである野球と演劇が交差する、この作品に出演できることをとてもうれしく思います」と心境を明かし、野球未経験だというジェイソン・シェニエー役の安楽信顕は「最近覚えた野球用語は“ハンバーガーリーグ”です!」とアピールして会場を和ませる。一方、「少年の頃、プロ野球選手になりたいという夢を持っていた」というトッディ・クーヴィッツ役の近藤頌利は「ベースボールに敬意を持って、演劇に落とし込めたら。気合いを入れてがんばります!」と意気込みを語った。
マルティネス役を務める島田隆誠は「まるで宝箱のような、楽しい稽古に参加することができてとてもうれしいです」、ロドリゲス役の岩崎MARK雄大は「野球というシンプルな題材を通して、それぞれの価値観の違いが浮かび上がるような作品にしたい」、デイビー・バトル役の宮下涼太は「ルーキーチームのメンバーらしく、フレッシュにがんばります!」とそれぞれ回答。シェーン・マンギット役の小山うぃるは「『Take Me Out』はいろいろな人のアイデンティティが描かれた作品。私たちの生き様をぜひ観に来てください」、スキッパー役のKENTAROは「父親の影響で野球に出会い、よく野球場へ連れて行ってもらいました。天国の父親も喜んでくれるような作品にして、初めての親孝行ができればと思います」、スウィングの大平祐輝は「キャストの皆さんが思いきって本番に臨めるよう、準備してまいります」と作品にかける思いを明かした。
「舞台『Take Me Out』2025」の公演は、5月17日から6月8日まで東京・よみうりホール、14・15日に愛知・Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、20・21日に岡山・岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場、27日から29日まで兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで行われる。東京・愛知・岡山公演のチケットは販売中で、兵庫公演のチケット販売は4月19日10:00にスタート。
舞台「Take Me Out」2025
2025年5月17日(土)〜6月8日(日)
東京都 よみうりホール
2025年6月14日(土)・15日(日)
愛知県 Niterra日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2025年6月20日(金)・21日(土)
岡山県 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場
2025年6月27日(金)〜29日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール
スタッフ
作:リチャード・グリーンバーグ
翻訳:小川絵梨子
演出:藤田俊太郎
出演
レジェンドチーム
玉置玲央 / 三浦涼介 / 章平 / 原嘉孝 / 小柳心 / 渡辺大 / 陳内将 / 加藤良輔 / 辛源 / 玲央バルトナー / 田中茂弘
ルーキーチーム
富岡晃一郎 / 八木将康 / 野村祐希 / 坂井友秋 / 安楽信顕 / 近藤頌利 / 島田隆誠 / 岩崎MARK雄大 / 宮下涼太 / 小山うぃる / KENTARO
ベンチ入り(スウィング)
本間健太(レジェンドチーム) / 大平祐輝(ルーキーチーム)
近藤頌利(劇団Patch) @p_shori_k412
今日は野球大会&記者会見&親睦会⚾️
ベースボールを通して共演者たちとの関係値も近くなりました!!
やっぱりチームスポーツが好きです😊
ワンチーム!! https://t.co/obTVqPhbqg