JP3258690B2 - 有機発光素子 - Google Patents
有機発光素子Info
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- JP3258690B2 JP3258690B2 JP00680292A JP680292A JP3258690B2 JP 3258690 B2 JP3258690 B2 JP 3258690B2 JP 00680292 A JP00680292 A JP 00680292A JP 680292 A JP680292 A JP 680292A JP 3258690 B2 JP3258690 B2 JP 3258690B2
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Description
の有機発光素子に関するものである。
ではさんで構成されており、一方の電極から注入された
電子ともう一方の電極から注入された正孔が、発光層内
で再結合するときに発光するものである。このような素
子には、発光体としては例えばアントラセンのような有
機蛍光体の単結晶や蒸着法により形成された薄膜の利用
が試みられたが、キャリアーである正孔あるいは電子の
密度が非常に小さく、キャリアーの移動や再結合などに
よる機能分子の励起確率が低いため、効率のよい発光が
得られず、消費電力や輝度の点で満足できるものとなっ
ていない。
設けキャリアーである正孔の密度をあげることにより高
い発光効率が得られることが特開昭57−51781号
公報、特開昭59−194393号公報、特開昭63−
295695号公報によって知られている。さらに、特
開昭63−264692号公報においては正孔注入輸送
層と陰極の間に設ける発光層をホール及び電子の両方の
注入を持続することができる単一の有機質ホスト物質と
少量の蛍光物質により構成することにより、広い範囲で
発光波長を制御でき、高い発光効率が得られることが知
られている。
させたときの耐久性に乏しくまた、膜の形成は真空蒸着
法によるのが常識であり、従って生産性に劣るのが欠点
であった。そこで本発明者らは発光効率が高く、かつ安
価で製造容易な有機発光素子を得る方法を特願平2−2
75298号、特願平3−51106号で提案してい
る。これらにおいては、安価でかつ製造容易な素子が得
られるが、連続して発光させた時の耐久性が必ずしも十
分でなかった。
れた高効率の有機電界発光素子を提供するものである。
機電界発光素子の耐久性を向上させるために鋭意研究を
重ねた結果、発光層に一重項酸素クエンチャーを含有さ
せる事により、耐久性に優れた高効率の有機発光素子が
得られる事を見いだし本発明を完成した。すなわち本発
明は、一対の電極間に有機物からなる発光層を有し、該
発光層が少なくとも正孔移動供与剤と電子移動供与剤と
蛍光物質からなり、しかも該正孔移動供与剤、電子移動
供与剤あるいは蛍光物質のうち少なくとも一つが一重項
酸素クエンチャーであることを特徴とする有機発光素子
である。
発光素子は、陽極から注入された正孔と陰極から注入さ
れた電子が、発光層内で再結合するときに発光するもの
であり、電流注入型の発光素子と呼ばれる。このような
発光素子は、通常、一定電流条件の下で発光させる。し
かし、一定電流条件でもその輝度は徐々に低下してい
く。この低下の度合いは、電流が大きいほど大きい。さ
らに同時に、時間の経過とともに非発光部分ができ、そ
の面積は徐々に増加していく。従って、非発光部分の面
積が増加するにしたがい、実質的に発光部分への注入電
流量が増加するため、輝度の低下、すなわち劣化が助長
され、ついには発光部分がなくなってしまう。すなわ
ち、非発光部分ができなければ、あるいはできる速度が
遅ければ素子の発光寿命は長くなる。しかしながら、本
発明のように必須成分の少なくとも一つに一重項酸素ク
エンチャーを用いる事によって、非発光部分の面積増加
が抑制でき、同時に輝度の低下も抑制できることは、ま
ったく予想できないことであった。
極の間に有機物からなる発光層を有し、該発光層が正孔
移動供与剤としての正孔移動性化合物と電子移動供与剤
としての電子移動性化合物と発光剤としての蛍光物質よ
りなり、そのうちのいずれかに一重項酸素クエンチャー
を用いたものである。さらに発光層には、成膜性を付与
する目的で高分子結着剤を含有させてもよく、また正孔
移動性化合物、電子移動性化合物あるいは蛍光物質の機
能を高分子結着剤が兼ねていてもよい。
層の間に正孔注入層を、陰極と発光層の間に正孔阻止層
を有していてもよい。この場合、正孔注入層と正孔阻止
層を同時に有していてもよく、あるいはどちらか一方で
もよい。本発明における一重項酸素クエンチャーとは、
一重項状態の酸素からのエネルギー移動により一重項酸
素を失活させ得る化合物である。
ば、以下のような化合物を挙げることができる。カロチ
ン類、例えばβ−カロチン、イソゼアキサンテン、ルテ
イン、p−438、p−422、C30−カロテノイド、
C35−カロテノイドなど。エチレン性化合物、例えばテ
トラメチルエチレン、シクロペンテン、シクロヘキセ
ン、2, 5−ジメチル−2, 4−ヘキサジエン、1, 3
−シクロペンタジエン、1, 3−シクロペンタジエン、
α−テルピネンなど。アミン類、例えばジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、1, 4−ジアザビシクロオクタ
ン(DABCO)、N−エチルイミダゾール、N, N′
−ジフェニル−N, N′−ジ(3−メチルフェニル)−
1, 1′−ビフェニル−4, 4′−ジアミンなどのトリ
フェニルアミン誘導体、N−イソプロピルカルバゾー
ル、N−フェニルカルバゾールなどの低分子カルバゾー
ル誘導体などである。
げる事ができる。例えばナフタレン、ジメチルナフタレ
ン、ジメトキシアントラセン、アントラセン、ジフェニ
ルアントラセン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、
ペリレン、コロネン、テトラセン、ペンタセン、ルブレ
ン、3, 4−ベンゾフルオランスレン、2, 3−ベンゾ
フルオレン、1, 12−ベンゾペリレン、3, 4−ベン
ゾピレン、4, 5−ベンゾピレン、9, 10−ビス(4
−メトキシフェニル)アントラセン、9, 10−ジフェ
ニルアントラセン、1−クロロ−9, 10−ジフェニル
アントラセン、9−フェニルアントラセン、4, 5−メ
チレンフェナンスレン、デカシクレン、1, 2:3, 4
−ジベンゾアントラセン、1, 2:5, 6−ジベンゾア
ントラセン、ペリフランスレン、4, 7−ジフェニル−
1, 10−フェナンスロリン、フルオランセン、3−メ
チルコランスレン、トリフェニレン、ベンゾ[ghi]
ペリレン、4H−シクロペンタ[def]フェナンスレ
ンなど、およびこれらのC1〜C20アルキル置換体。
あるいは1, 3−ジフェニルイソベンゾフラン、1,
2, 3, 4−テトラフェニル−1, 3−シクロペンタジ
エン、ペンタフェニルシクロペンタジエンなどの芳香族
化合物などである。
s J.Turro,“Modern Molecul
ar Photochemistry”14章,The
Benjamin/Cummings Publis
hing Co.,Inc.(1978)、及びHarry
H.Wasserman“Singlet Oxyge
n”5章,Academic Press(1979)に、一
重項酸素クエンチャーとして例示されている化合物もあ
る。
ジケトン、ビスフェニルジチオールまたはサリチルアル
デヒドオキシムを配位子とするニッケル、コバルトある
いは銅錯体などの、特公平1−38680号公報に一重
項酸素クエンチャーとして示されているような遷移金属
キレート化合物を挙げる事ができる。あるいは他の例と
してフェノール類を挙げる事ができる。有用なフェノー
ル類としては、下記化1で示される化合物を挙げること
ができる。
同一または異なっていてもよく、水素原子、C1〜C1
8の直鎖状または分岐状のアルキル基、フェニル基(C
1〜C6の直鎖状または分岐状のアルキル置換基を有し
ていてもよい)、−(C1〜C6アルキレン基)−CO
O−(C1〜C18アルキル基)、または−(C1〜C
6アルキレン基)−OCO−(C1〜C18アルキル
基)を表す。R6は水素原子、C1〜C6のアルキルカ
ルボニル基、C1〜C6のアルキルオキシ基、C1〜C
6のアルケニルカルボニル基、またはC1〜C6のアル
ケニルオキシ基を表す。R7はC1〜C8の直鎖状また
は分岐状のアルキレン基を表す。Xは−CO−Y−CO
−を表し、Yはアルキル置換基を有していてもよいフェ
ニレン基を表す。) さらに、2,6−ジーターシャリーブチルフェノール、
2,4,6−トリーターシャリーブチルフェノール、
2,4,6−トリニトロフェノール、あるいはα−トコ
フェロール(ビタミンE)、さらには下記化2、化3で
示される化合物も具体例として例示できる。
防止剤ハンドブック」大成社(昭和51年)P.12-42,
122-287に紫外線吸収剤、光安定剤あるいは酸化防止剤
として示されているフェノール誘導体、及び「高分子材
料の劣化と安定化」CMC(1990)P.233-253 に安定剤
として示されているフェノール誘導体を挙げることがで
きる。
で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。正孔移動供与剤として用いられる正孔移動性化合物
としては、イオン化ポテンシャルが8eVより小さく、
1×105 V/cm2 の電界強度における正孔移動度が
1×10ー10 cm2 /V・sec以上の化合物が用いら
れ、具体的な例として特願平3−51106号に示され
ている様な化合物を挙げることができる。
ン系化合物、オキサジアゾール類、ヒドラゾン系化合
物、フタロシアニン類、縮合多環芳香族化合物など正孔
移動能を有することが知られた化合物が用いられ、正孔
移動性化合物と高分子結着剤の機能を兼ね備えたものと
して、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリ(4−ジ
フェニルアミノフェニルメチルメタクリレート)、ポリ
(4−ジフェニルアミノフェニルメタクリレート)など
のポリマー、ポリ(フェニルメチルシリレン)などのポ
リシリレン、などを挙げることができる。
与剤として好ましく用いることができるのは、N,N′
−ジフェニル−N,N′−ジ(3−メチルフェニル)−
1,1′−ビフェニル−4,4′−ジアミンなどのトリ
フェニルアミン類、N−イソプロピルカルバゾール、N
−フェニルカルバゾールなどの3級アミン類である。こ
れらの正孔移動性化合物は一種だけで用いてもよいし、
二種以上を組み合わせて用いてもよく、また正孔移動供
与剤が一重項酸素クエンチャーの機能を兼ねてもよい。
性化合物としては、電子親和力が0.1eVより大きい
化合物が好ましく、具体的な例として特願平3−511
06号に示されている様な化合物を挙げることができ
る。好ましくは、2−(4′−tert−ブチルフェニ
ル)−5−(4″−ビフェニル)−1, 3, 4−オキサ
ジアゾール、2, 5−ビス(1−ナフチル)オキサジア
ゾールなどのオキサジアゾール誘導体、2−(1−ナフ
チル)−5−フェニルオキサゾールなどのオキサゾール
誘導体、2−スチリルナフト〔1, 2−d〕オキサゾー
ルなどのスチリル化合物、ビニレン化合物、1, 1,
4, 4−テトラフェニルブタジエンなどのジアリールブ
タジエン類、スチルベンなどのスチルベン化合物などで
あり、電子移動性化合物と高分子結着剤の機能を兼ね備
えたものとして、1, 3, 4−オキサジアゾール骨格を
主鎖あるいは側鎖に含む重合体などを挙げることができ
る。
電子移動供与剤として用いることができるのは、例えば
ナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメトキシアントラ
セン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、フェナ
ンスレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コロネン、テ
トラセン、ペンタセン、ルブレン、3, 4−ベンゾフル
オランスレン、2, 3−ベンゾフルオレン、1, 12−
ベンゾペリレン、3,4−ベンゾピレン、4, 5−ベン
ゾピレン、9, 10−ビス(4−メトキシフェニル)ア
ントラセン、9, 10−ジフェニルアントラセン、1−
クロロ−9, 10−ジフェニルアントラセン、9−フェ
ニルアントラセン、4, 5−メチレンフェナンスレン、
デカシクレン、1, 2:3, 4−ジベンゾアントラセ
ン、1, 2:5, 6−ジベンゾアントラセン、ペリフラ
ンスレン、4, 7−ジフェニル−1, 10−フェナンス
ロリン、フルオランセン、3−メチルコランスレン、ト
リフェニレン、ベンゾ[ghi]ペリレン、4H−シク
ロペンタ[def]フェナンスレンなどの縮合多環芳香
族化合物類、およびこれらのC1〜C20アルキル置換
体、あるいは1, 3−ジフェニルイソベンゾフラン、
1, 2, 3, 4−テトラフェニル−1, 3−シクロペン
タジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエンなどの芳
香族化合物である。
てもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよく、ま
た電子移動供与剤が一重項酸素クエンチャーの機能を兼
ねてもよい。発光剤として用いられる蛍光物質として
は、色素レーザー用の色素、蛍光増白剤、あるいは紫外
線照射により蛍光を示す化合物の中から任意に用いるこ
とができる。具体的な例として、特願平3−51106
号に示されている様な化合物を挙げることができ、例え
ば以下のような蛍光性クマリン染料が挙げられる。 7−ヒドロキシ−4−メチルクマリン(クマリン4)、
7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン(クマリン
1)、7−ジメチルアミノシクロペンタ[c]−クマリ
ン(クマリン138)、1,2,4,5,3H,6H,
10H−テトラヒドロ−8−メチル[1]ベンゾピラノ
[9,9a,1−gh]キノリジン−10−オン(クマ
リン102)、7−アミノ−4−トリフルオロメチルク
マリン(クマリン151)、1,2,4,5,3H,6
H,10H−テトラヒドロ−9−シアノ[1]ベンゾピ
ラノ[9,9a,1−gh]キノリジン−10−オン
(クマリン337)、1,2,4,5,3H,6H,1
0H−テトラヒドロ−9−カルボ−t−ブトキシ[1]
ベンゾピラノ[9,9a,1−gh]キノリジン−10
−オン(クマリン338)、7−エチルアミノ−6−メ
チル−4−トリフルオロメチルクマリン(クマリン30
7)、1,2,4,5,3H,6H,10H−テトラヒ
ドロ−9−カルボエトキシ[1]ベンゾピラノ[9,9
a,1−gh]キノリジン−10−オン、7−ジエチル
アミノ−3−(1−メチルベンズイミダゾリル)クマリ
ン、7−ジメチルアミノ−4−トリフルオロメチルクマ
リン(クマリン152)、1,2,4,5,3H,6
H,10H−テトラヒドロ−9−カルボキシ[1]ベン
ゾピラノ[9,9a,1−gh]キノリジン−10−オ
ン(クマリン314)、1,2,4,5,3H,6H,
10H−テトラヒドロ−9−アセチル[1]ベンゾピラ
ノ[9,9a,1−gh]キノリジン−10−オン(ク
マリン334)、3−(2−ベンズイミダゾリル)−7
−N,N−ジエチルアミノクマリン(クマリン7)、
1,2,4,5,3H,6H,10H−テトラヒドロ−
8−トリフルオロメチル[1]ベンゾピラノ[9,9
a,1−gh] キノリジン−10−オン(クマリン1
53)、3−(2ーベンゾチアゾリル)−7−ジエチル
アミノクマリン(クマリン6)、7−ジエチルアミノク
マリン、7−ジエチルアミノ−4−トリフルオロメチル
クマリン、2,3,6,7−テトラヒドロ−9−(トリ
フルオロメチル)−1H,5H,11H−[1]ベンゾ
ピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−オン、
7−アミノ−4−メチルクマリン(クマリン120)、
4、6−ジメチル−7−エチルアミノクマリン(クマリ
ン2)などである。
サンテン染料のうち好ましい例は、以下に例示するよう
なローダミン染料である。ローダミンB,ローダミン6
G,ローダミン6Gパークロレート、ローダミン19パ
ークロレート、ローダミン101内部塩、ローダミン1
10、ローダミン116パークロレート、ローダミン1
23、スルフォローダミンB,スルフォロダミン10
1、などである。
例は、フルオレセイン、2′,7′−ジクロロフルオレ
セインのようなフルオレセイン染料である。他の好まし
い蛍光物質の例は、以下のようなスチリル色素である。 2−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−
(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、
4−(p−ジメチルアミノスチリル)キノリン、2−
(p−ジメチルアミノスチリル)−6−エトキシキノリ
ン、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンゾチアゾ
ール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト
[1,2−d]オキサゾール、2−(p−ジメチルアミ
ノスチリル)−3,3′−ジメチル−3H−インドー
ル、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト[1,
2−d]チアゾール、4−ジシアノメチレン−6−(p
−ジメチルアミノスチリル)−2−メチル−4H−ピラ
ン(DCM)。
しての蛍光物質として好ましく用いることができるの
は、例えばナフタレン、ジメチルナフタレン、ジメトキ
シアントラセン、アントラセン、ジフェニルアントラセ
ン、フェナンスレン、ピレン、クリセン、ペリレン、コ
ロネン、テトラセン、ペンタセン、ルブレン、3, 4−
ベンゾフルオランスレン、2, 3−ベンゾフルオレン、
1, 12−ベンゾペリレン、3, 4−ベンゾピレン、
4, 5−ベンゾピレン、9, 10−ビス(4−メトキシ
フェニル)アントラセン、9, 10−ジフェニルアント
ラセン、1−クロロ−9, 10−ジフェニルアントラセ
ン、9−フェニルアントラセン、4, 5−メチレンフェ
ナンスレン、デカシクレン、1, 2:3, 4−ジベンゾ
アントラセン、1, 2:5, 6−ジベンゾアントラセ
ン、ペリフランスレン、4, 7−ジフェニル−1, 10
−フェナンスロリン、フルオランセン、3−メチルコラ
ンスレン、トリフェニレン、ベンゾ[ghi]ペリレ
ン、4H−シクロペンタ[def]フェナンスレンなど
の縮合多環芳香族化合物類、およびこれらのC1〜C2
0アルキル置換体、あるいは1, 3−ジフェニルイソベ
ンゾフラン、1, 2, 3, 4−テトラフェニル−1, 3
−シクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジ
エンなどの芳香族化合物である。
いし,二種以上を組み合わせて用いてもよく、また発光
剤が一重項酸素クエンチャーの機能を兼ねてもよい。高
分子結着剤としてはポリ塩化ビニル、ポリカ−ボネ−
ト、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾ−ル)、
ポリメチメタクリレ−ト、ポリブチルメタクリレ−ト、
ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェ
ノキシ樹脂、ポリサルフォン、ポリアミド、エチルセル
ロ−ス、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂等
の溶剤可溶性樹脂や、フェノ−ル樹脂、キシレン樹脂、
石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコ−ン樹
脂等の硬化性樹脂を用いることができる。
子は正孔移動供与剤により移動、供与された正孔と電子
移動供与剤により移動、供与された電子が、蛍光物質を
正孔−電子再結合中心として発光するものである。従っ
て、正孔を効率よく注入、移動するには正孔移動供与剤
のイオン化ポテンシャルが蛍光物質のイオン化ポテンシ
ャルと同じかより貴であり、かつ、電子移動供与剤の電
子親和力が蛍光物質の電子親和力と同じかより卑なと
き、高い発光効率が得られる。それぞれの化合物のイオ
ン化ポテンシャル、電子親和力は、溶液中での酸化電
位、還元電位から求めることができ、それを指標にして
各化合物を適正に組み合わせることができる。従って、
例えば電子移動供与能を有する蛍光物質は、他の化合物
との組み合わせによっては電子移動供与剤として用いる
事ができ、あるいは別の場合には発光剤として用いる事
もできる。
質を用いて発光層を形成するには、正孔移動供与剤と電
子移動供与剤あわせて100重量部に対して蛍光物質は
0.01重量部以上20重量部以下が好ましく,電子移
動供与剤と正孔移動供与剤は、重量比で95:5ないし
5:95が好ましい。蛍光物質が0.01重量部未満で
は蛍光物質の量が少ないため高い発光効率が得られず、
20重量部より多いと蛍光物質の濃度消光によりやはり
高い発光効率が得られない。
供与剤、電子移動供与剤、蛍光物質をあわせて1重量部
に対し1重量部以下が好ましい。1重量部以上用いた場
合には正孔および電子の移動能が低下し高い発光効率が
得られなくなる。発光層の厚さはいずれの場合において
も50Å以上1μm以下が好ましく、最適には5000
Å以下が好ましい。
ンス素子は、支持体上の陽極に発光層を形成し、ついで
陰極を形成すればよく、あるいはその逆の順序でもよ
い。また必要に応じて、陽極の上に正孔注入層を形成し
たのち発光層を形成し、さらにその上に正孔阻止層を形
成してもよく、あるいはその逆の順序でもよい。正孔注
入層は、正孔移動性化合物により形成され、正孔移動性
化合物単体あるいは必要に応じて高分子結着剤を用いて
形成される。
形成され、電子移動性化合物単体あるいは必要に応じて
高分子結着剤を用いて形成される。陽極としては絶縁性
支持体上に形成された透明あるいは不透明な導電性物質
が用いられるが、陰極が不透明な場合には陽極およびそ
の支持体は透明である必要がある。好ましい例として
は、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(IT
O)などの導電性酸化物あるいは金、銀、クロムなどの
金属、よう化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリチ
オフェン、ポリピロ−ル、ポリアニリンなどの導電性ポ
リマ−などを挙げることができる。
ム、銀、アルミニウム、鉛、マグネシウム、ランタン、
ユーロピウム、イッテルビウムなどの金属や希土類単
体、あるいはこれらを複合して形成した半透明または不
透明電極が挙げられる。絶縁性支持体としては、特に限
定はなく、ポリエチレンテレフタレート、セルロースア
セテート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、などの
可とう性の支持体でもあるいはガラスでもよい。
などにより形成してもよいし、必要に応じて結着剤を用
いて溶液からの塗布により形成してもよい。塗布の方法
は、浸漬塗工法、スピンコ−ト法、スプレイコ−ト法、
ロール塗工法などの通常のよく知られた塗工法により行
なうことができる。本発明の方法により製造された有機
電界発光素子は耐久性に優れ、発光効率が高いので、液
晶ディスプレイのバックライトなどの面発光光源として
あるいはフラットパネルディスプレイなどの各種の表示
素子などに用いることができる。
する。
セトン中で超音波洗浄し風乾したのち、紫外線洗浄装置
〔センエンジニアリング(株)製PL−10−110〕
で5分間洗浄した。このITOガラス上に、正孔移動供
与剤としてポリ(N−ビニルカルバゾール)〔BASF
社製、Luvican M170〕1重量部、電子移動
供与剤であると同時に一重項酸素クエンチャーとしてペ
リレン0.12重量部、蛍光物質として3−(2’−ベ
ンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノクマリン(クマ
リン6)0.02重量部を含む1,2−ジクロルエタン
溶液からの浸漬塗工により1000Åの厚さに発光層を
形成した。ついでその上に陰電極として、マグネシウム
と銀が10:1の原子比になるように、シャドーマスク
を介して0.1cm2の面積に蒸着し、素子の面積を規
定した。
スを陽極として直流電圧を印加すると、全面均一に緑色
光を発した。この素子を、窒素気流下、10mA/cm
2 の一定電流密度で連続的に発光させたところ、初期輝
度は200cd/m2 であり、100時間連続発光後の
発光面積は0. 8でその時の輝度は140cd/m2 で
あった。
一重項酸素クエンチャーであるペリレンにかわり、2,
5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾ
ール0.9重量部を電子移動供与剤として用いるほか
は、実施例1と同様にして素子を作製した。この素子
を、窒素気流下、10mA/cm2 の一定電流密度で連
続的に発光させたところ、初期輝度は200cd/m2
で緑色に発光したが、100時間連続発光後の発光面積
は0. 3でその時の輝度は20cd/m2 であった。
クエンチャーを用いることにより、発光面積の減少を抑
制することができ、さらに輝度の低下も抑制することが
できる。
ルバゾール)1重量部、電子移動供与剤として2, 5−
ビス(1−ナフチル)−1, 3, 4−オキサジアゾール
0.9重量部、蛍光物質であると同時に一重項酸素クエ
ンチャーとしてルブレン0.02重量部を用いて実施例
1と同様にして素子を作製した。実施例1と同様にして
評価したところ、この素子は初期輝度300cd/m2
で黄色に発光し、100時間連続発光後の発光面積は
0. 85でその時の輝度は150cd/m2 であった。
ルバゾール)1重量部、電子移動供与剤であると同時に
一重項酸素クエンチャーとしてペリレン0. 12重量
部、蛍光物質であると同時に一重項酸素クエンチャーと
してルブレン0. 02重量部を用いて実施例1と同様に
して素子を作製した。実施例1と同様にして評価したと
ころ、この素子は初期輝度は300cd/m2 で黄色に
発光し、100時間連続発光後の発光面積は0. 95で
その時の輝度は200cd/m2 であった。
クエンチャーとしてN, N′−ジフェニル−N, N′−
ジ(3−メチルフェニル)−1, 1′−ビフェニル−
4, 4′−ジアミン、電子移動供与剤として下記化4の
オキサジアゾール誘導体、
スチリル)ナフト[1,2−d]チアゾールを用い、そ
れぞれの重量比が1:1:0.01になるよう3×10
-6トールの真空度でそれぞれのるつぼの温度を調整し、
実施例1と同様に処理したITOガラス上に同時に蒸着
し、1500Åの厚さに発光層を設けたのち実施例1と
同様にして素子を作製、評価した。この素子は初期輝度
が120cd/m2で緑色に発光し、100時間連続発
光後の発光面積は0.80でその時の輝度は48cd/
m2であった。
好で、十分な輝度が得られ、耐久性に優れた有機エレク
トロルミネッセンス素子である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一対の電極間に有機物からなる発光層を
有し、該発光層が少なくとも正孔移動供与剤と電子移動
供与剤と蛍光物質の混合体であって、該正孔移動供与剤
のイオン化ポテンシャルが該蛍光物質のイオン化ポテン
シャルと同じかより貴であり、かつ、該電子移動供与剤
の電子親和力が該蛍光物質の電子親和力と同じかより卑
であり、該正孔移動供与剤、電子移動供与剤あるいは蛍
光物質のうち少なくとも一つが一重項酸素クエンチャー
であることを特徴とする有機発光素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の電子移動供与剤が少な
くとも一重項酸素クエンチャーであることを特徴とする
請求項1に記載の有機発光素子。
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