【インタビュー】『WIND BREAKER 不良たちの英雄譚』を手掛けた若手スタッフに迫る…Aiming「TeamCARAVAN」はどんな人でもチャレンジできる環境
Aiming<3911>の第2事業部「Team CARAVAN」が手掛ける『WIND BREAKER 不良たちの英雄譚』(ウィンヒロ)。本作は、TVアニメ「WIND BREAKER」を題材とした3DアニメーションRPG。3Dグラフィック×アニメカットで描くTVアニメのストーリーや、兎耳山をはじめとする獅子頭連のオリジナルストーリー『獅子奮迅伝』も楽しめる。また、簡単操作で遊べるバトルや、3Dで再現した東風商店街の散策などファン注目の作品だ。
「Team CARAVAN」といえばこれまでも『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン』(カゲマス)、『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』(ダンクロ)、あるいは『2.5次元の誘惑 天使たちのステージ』(リリステ) と、アニメを原作にしたゲームタイトルを数多く手掛けてきた。いずれも高い評価を得ており、『ウィンヒロ』に対する期待も高い。
そんな『ウィンヒロ』の開発スタッフには、同スタジオの若手スタッフも加わっている。今回、若手スタッフから代表して菊池航旗氏、茅壁稜真氏、近藤隆世氏にインタビューを行い、作品の魅力、そして「Team CARAVAN」の魅力を伺った。
Aiming 第二事業部/総合創作部/イベント演出課 菊池 航旗氏(写真左)
Aiming 第二事業部/エンジニア部/エンジニア三課 茅壁 稜真氏(写真中央)
Aiming 第二事業部/アート部/アート六課 近藤 隆世氏(写真右)
巨大IPをゲーム化するプレッシャーとの戦い
――本日はよろしくお願いします。まず、皆さんが現在携わっている業務から教えてもらえますか。
菊池氏:イベント演出班のリーダーを務めている菊池と申します。主にストーリーやキャラクターの表現の部分を担当しています。ストーリーパートの作成や、『ウィンヒロ』にはキャラクターたちと絆を深めることができる「交流」という要素があり、そこも主に我々が作成しています。
茅壁氏:サーバーエンジニアのリーダーを務めている茅壁です。僕は2021年の4月に新卒として入社しまして、複数プロジェクトを経て、昨年の3月頃に『ウィンヒロ』チームに合流しました。
現在の業務としては、ゲームを動かすために必要なプログラムの責任者ですね。簡単に言うと、ガチャの結果とかは僕らが書いたプログラムで判定しています。
近藤氏:モーション班の近藤です。ゲームキャラクターの動き、カメラの演出などを担当しています。私は2023年の4月頃に中途で入社して、昨年『ウィンヒロ』の開発に参加することになりました。
――『ウィンヒロ』の原作、「WIND BREAKER」といえば原作もTVアニメも非常に知名度が高い作品ですが、自分が携わることになった際の第一印象はいかがでしたか?
菊池氏:もちろん作品のことは以前から知っていて、そのゲームに携われる嬉しさが強かったです。同時に、リーダーという立場を任されるのは初めてのことだったので、不安もあったのは正直なところです。
茅壁氏:大人気IPに携われる嬉しさもありつつ、リーダーとしてやっていけるかという緊張感はありました。ただ、これまでの開発を振り返ると、貴重な経験を積むことができたと思います。
近藤氏:「WIND BREAKER」のIPは以前から知っていて、まさか自分が関わることになるとは思いませんでした。驚きと責任感、緊張感、さまざまな思いが入り混じったのは間違いないです。私が合流してからは1年程度と短い期間であり、「本当に終わるのか」という不安もありましたね(笑)。ただ、他のチームや、先輩方の力を借りることもできて、とてもいい経験になりました。
――本作ではキャラクターの表現が大きな魅力になっていますが、みなさんがこだわったポイントはありますか?
近藤氏:原作だとバトルシーンが印象的に描かれているので、まずはアニメと原作を見比べて、キャラクターに合った個性を出しながらバトルすることを意識しました。
菊池氏:バトル以外の部分、例えばキャラクターと話したり、キャラクター同士が会話をしたりといった部分でも、キャラクターごとの”らしさ”を描けるように意識しました。あとはなにより格好よさ、ゲームをプレイする人がどれだけ「格好いい」と思ってくれるかは、私たちのポイントと捉えていました。
茅壁氏:ちょっと趣旨からそれるかもしれませんが、これだけの人気IPで、恐らく初日から多くの方がインストールしていただけると想定しています。サーバー側の負荷でゲームが重くなったり、挙動がおかしくなったりしたらキャラクターの表現という魅力も損なわれるので、そこはしっかりと検証を重ねています。
――サーバー周りを中心に「Team CARAVAN」の過去作品のノウハウが活きた部分は多かったと思いますか?
茅壁氏:そうですね。過去にも多くのユーザーさんが参加するプロジェクトを手掛けており、多くのノウハウが蓄積されていますし、それを経験してきた先輩方もいます。本作でもベテランの方々に助けてもらいながら検証を進めてきました。
モーションのひとつひとつにも確かなこだわり
――では、キャラクターの動きを実際に作るまでの流れを教えてもらえますか。
近藤氏:作品内のすべてのキャラクターを掘り下げられているわけではないので、「このキャラクターとあのキャラクターがゲーム内で掛け合いをしたらどうなるか」を頭の中で補完しつつ作り、それを監修していただく流れの繰り返しでした。もちろんすべてが一発OKとはいかず、リテイクを繰り返すことも多かったです。しかし、終わってみれば世界観をしっかり整えた状態でリリースできるので安心しています。
――動きと一言で言っても、キャラクターごとで違いもあると思います。なにか苦労はありませんでしたか?
近藤氏:蘇枋隼飛は作中でも謎が多いキャラクターとして描かれており、何を考えているのか、どんな戦い方をするのか掴みきれなかったんです。だから、まずは自分のイメージで作って、監修してもらって、さらに擦り合わせていく作業の繰り返しでした。
――イベントシーンでも同じような苦労はあったのでしょうか?
菊池氏:ゲーム内に登場する多くのキャラクター全員を考えなければいけませんからね。自分たちの勝手なイメージで作っていいものではなく、原作者や出版社の意向を汲み取りながら、最善のアイディアを考え抜かなければいけません。特にテキスト周りはキャラクターの性格をダイレクトに反映するので原作側と擦り合わせながら、修正を行っていきました。
近藤氏:その他にも、パッと見ただけでは本当に些細な違い、例えば立ち絵における手の位置などを指摘いただいた際、実際に言われた通りに直してゲームに乗せてみると、確かに印象がガラッと変わったんです。1枚のイラストとしてみるのではなく、3Dになったらどう動くかまで予想できているのは感動しました。
菊池氏:ストーリーパートの制作物もすべて監修していただいており、単純におかしな動きを指摘するのではなく、このキャラクターだったらどんな動きをするのか、この時期のキャラクターならどんなことを考えるのかまで想定し、キャラクターごとの性格や時系列によっても変化をつけて頂いています。そのように会話シーンの中の表情、モーションのひとつひとつまでチェックしていただいたおかげで、「意味のある会話」が作れたと思います。
――本作を開発するにあたって、ゲームエンジンやツール側の工夫はなにかありましたか?
菊池氏:「Team CARAVAN」の過去の作品でも使われていた社内ツールで、効率的にストーリーパートを作成できるものがあります。これは日々バージョンアップが行われていて、常に最新の状態でプロジェクトに組み込めるよう準備しています。
――本作のようなIPを題材にした場合、リリース日も自社だけで決められないですよね。いろいろなメーカーのスケジュール調整があり、それに合わせた開発が必要になるはずです。他社に合わせるためのスピート感という意味ではいかがでしたか。
近藤氏:短期の開発で、しかも僕が合流したのは昨年の3月。そこからゲームを組み立てるスピード感は本当にあっという間でした。ときには、モデルがまだ完成していない段階で、他チームのためにモーションだけ先行して作ることもありました。キャラクターの骨を共通化するなど、いろいろな工夫でなんとか乗り切りました。
茅壁氏:サーバー側だと、他のプロジェクトと共通で使える部分が結構あるので、そこは大いに参考にしました。これまでにリリースしたゲームのノウハウが有るおかげで、かなりスピーディな準備ができたと思います。
準備というと、やはりリリース後の準備も重要です。リリースして終わりではなく、ユーザーさんがどれだけ来るのかを想定し、その負荷に耐えられるような処理を今から考えています。
菊池氏:リリース後のことも考えるのはイベント演出班も同じですね。リリース後もコンテンツがどんどん追加されるのは当然のことで、それらは常に考えています。加えて、コンテンツの内容だけでなく、画面上の見せ方に関しても前々から意識しているところです。
近藤氏:リリース後は、既存キャラクターが新しい衣装で登場することもありますし、データの管理は今から意識しているところです。可能性の話をすれば、モーションを作りたいのに新衣装のモデルがないケースだって今後はあると思うんです。そんなときでも対応できるよう、効率化を図ることは心がけています。
「Team CARAVAN」の魅力は風通しの良さ
――ここからは「Team CARAVAN」についてもお聞かせください。まずはみなさん、実際に「Team CARAVAN」で働いてみて、どんな印象を持ちましたか?
菊池氏:若手が活躍しやすいというか、若手が活躍できる社内システムが完成しているイメージです。
近藤氏:確かに、若手の意見が通りやすい環境です。それに、昨年入社したばかりの僕にリーダーを任せてもらえたことからも分かるように、チャレンジの機会が多く、経験を積めるチームだと感じています。
茅壁氏:横断的に相談できる環境が確立されているので、とても働きやすいです。他のプロジェクトと相互に情報を共有していたり、気軽に相談できます。新しい機能を設計する際も、ベテランの方に助けてもらいながら実現することができました。
――そもそも、なぜ皆さんは”Aiming「Team CARAVAN」”に入りたいと考えたのでしょう。
菊池氏:もともとゲーム業界に対する憧れはありました。新卒ではまったく違う業界に入ったのですが、諦めがつかず、田舎でお金をためて上京したんです。
そのタイミングではまた違うゲーム会社に所属し、数年間勤めました。そこで経験を積んでいく中で、もっと幅広い挑戦がしたいと考えていたところ、Aimingと縁があったのです。
茅壁氏:僕の場合はゲームが好きで仕組みにも非常に興味があったので、以前からこのジャンルに携わる仕事がしたいと考えていました。ゲームといっても特にオンラインゲームが好きだったのでAimingに新卒で入社しました。
近藤氏:私は専門学校でグラフィックス系の勉強をしていて、会社説明会を通して、ゲーム業界なら自分のスキルを活かせると思い、進路がはっきりしました。
当時はゲームのモデリング、イラスト、動画の編集といろいろやっていたのですが、その中でモーションが特に楽しかったので、Aimingでは今の仕事をやらせてもらっています。
――実際に働いてみて、職場の雰囲気はいかがですか?
近藤氏:上司との距離感が近いというか、年齢に関係なくフレンドリーな雰囲気はあります。相談事も気軽にできるので、問題解決がスムーズですね。
菊池氏:風通しの良さは確かに感じます。セクション間に関しても連絡を頻繁に取り合っていて、なにか問題が起きた際に迅速に対応できるのも特徴です。
茅壁氏:ベテランの方に相談できる環境は本当にありがたいです。もちろんわからないことは自分で調べるものの、その上で相談もできるので、スムーズに業務をこなすことができてます。
――普段の業務以外、例えば勉強会などを行う機会は?
茅壁氏:習慣化されており、月に一度のペースで開催されています。特に発表内容に制限はなく、自分の好きな勉強の内容で発表できて、それをみんなで聞く環境が整っています。そのあたりは上司に相談するまでもなく、自由にやり取りできますね。
――「Team CARAVAN」で働く中で、挑戦できたこと、成長を感じた瞬間はありましたか?
菊池氏:入社して3ヶ月ほど経ったころ、ツールの開発に関わることがありました。そのときはエンジニアやアートチームなど、他セクションの知識を深く学ぶことができたのは大きな成長でした。
茅壁氏:サーバーの負荷検証では分からないことばかりで、日々勉強の連続です。特に、大量のユーザーさんがアクセスする環境での負荷対策は、とても良い経験になりました。
近藤氏:以前はどうしても広く浅く知識を吸収する必要がありましたが、今はモーション班のリーダーとして、専門的なスキルが上がった感覚はあります。上司が作るモーションがとても素晴らしくて、それらに囲まれて業務を行えるので作品を見る目も養われます。
――今後「Team CARAVAN」で働く人へのメッセージがあればお願いします。
菊池氏:「Team CARAVAN」はどんな人でもチャレンジできる環境が整っています。私が所属しているイベント演出課もそれは同じで、キャラクターの表現に対するこだわりが非常に強く、さまざまな意見を取り入れる現場です。いろんな作品を見るのが好きだったり、自分のキャラクターを表現したいと考えている人に興味を持っていただければ幸いです。
茅壁氏:「Team CARAVAN」は常に新しい技術を使うことが求められるチームです。エンジニアとして向上心、好奇心を持っている人には魅力的だと思います。興味のある方はぜひ応募お待ちしてます。
近藤氏:デザイナーとしては技術を駆使して良いものを作ることはもちろん大切ですが、人とのコミュニケーション、助け合いも大切です。「Team CARAVAN」はそれが自然とできている職場なので、一緒にゲームを作りたい人はぜひ応募してみてください。
■関連サイト
©にいさとる・講談社/WIND BREAKER Project ©WIND BREAKER 不良たちの英雄譚 Project
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高170億8600万円、営業損益5億5200万円の赤字、経常損益1億5000万円の赤字、最終損益3億4100万円の赤字(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911