Aiming<3911>は、スマートフォン/PC向け新作『WIND BREAKER 不良たちの英雄譚(ウィンヒロ)』を本日3月12日にリリースした。本作は、TVアニメ『WIND BREAKER』を題材とした3DアニメーションRPGで、プレイヤーは、桜 遥や梅宮 一などの防風鈴(ボウフウリン)メンバーをはじめとするキャラクターたちと共に、街を守る戦いに挑むことになる。
『WIND BREAKER』は「マガジンポケット」にて連載中のヤンキー漫画が原作。世界累計発行部数650万部を突破、TVアニメは2025年に続編となるSeason 2が放送予定。そしてこのゲームも、事前登録者数が50万人に到達と、非常に高い人気を誇る作品だ。
今回、本作を早速プレイしてみたので、その内容をお伝えする。あくまで最序盤ではあるものの、ゲームの雰囲気を掴んでもらえたら幸いだ。
街の風景まで作り込まれたグラフィック
『ウィンヒロ』をプレイしてまず魅力を感じたのはグラフィックのクオリティだ。防風鈴(ボウフウリン)のメンバーのキャラクターグラフィックはもちろん、街の風景も3Dで緻密に再現されている。
特に「喫茶ポトス」や「駄菓子屋」「精肉店」など、街のスポットがしっかりと作り込まれており、その雰囲気を歩きながら楽しめる仕上がりになっている。原作ファンならば、ただ街を探索するだけでも満足感を得られるのでは。
一方で「3Dのゲームはグラフィックが豪華な分、動きが重そう」と不安を感じる人もいるかもしれない。しかし、本作では「手軽さ」にも配慮されているのが特徴。オート移動機能は当然のように搭載されており、街の規模もコンパクトにまとめられているため、ストレスなく探索できるのが嬉しいところ。
また、本作では登場キャラクターとの「交流」システムが用意されている。フルボイスでキャラクターと会話できるのはもちろん、交流する場所や衣装まで変更可能。お気に入りの組み合わせを見つける楽しさもある。キャラクターももちろんすべて3Dで表現されており、キャラクターそれぞれの細かな所作はファン垂涎と言えるだろう。
演出が魅力のバトルシステム
バトルは基本的にオート進行のRPGになっている。カメラワークにもこだわりが感じられ、防風鈴のメンバーたちがダイナミックに戦う様子を楽しめる。
倍速モードに加えて、0.5倍速モードも搭載されており、キャラクターの動きをじっくり堪能することも可能。スピーディーな戦闘と細部の演出、どちらも楽しめる設計になっている。3Dキャラクターが映える本作において、嬉しいポイントなのは間違いない。
バトル時のパーティーは最大5人編成で、各キャラクターには「タンク」「アタッカー」「サポーター」といった役割(ロール)が割り振られている。前線にタンクを配置し、後方からアタッカーが攻撃、サポーターがバフや回復を行う形が基本的な戦略で、バランスよく組み合わせることが肝心だ。
チュートリアルでは「タンク2人・アタッカー2人・サポーター1人」の組み合わせが推奨されていたので、まずはこの編成を試してみて、そこから自分なりに調整していくといいだろう。
また、各キャラクターは「SPゲージ」を持っており、ゲージがマックスになると必殺技を発動できる。SPは時間経過で増加するため、発動のタイミングが重要。相手のバフが切れた瞬間を狙って必殺技を叩き込むといった戦略性も求められる。
さらに、バトルの重要なポイントとして「タッグゲージ」が存在する。仲間の行動や時間経過でゲージが溜まると、2人のキャラクターを選択して「タッグスキル」を発動できる。ロールの組み合わせによって異なる効果が発動し、例えば「タンク+アタッカー」ならダメージ&防御アップ、「アタッカー2人」なら大ダメージ、サポーターを絡めるとバフ&回復といったバリエーションがある。この組み合わせによって戦略が大きく変わるため、今後多くのプレイヤーが最適解を模索することになりそうだ。
充実のキャラクター育成…アイテムにも細かなこだわり
育成システムも豊富で、キャラクターのレベルアップに加えて、「パネル開放」による強化が可能。レベルアップはもちろん重要だが、パネルを開放することで能力を底上げできるだけでなく、新たなスキルも習得可能。戦闘の幅を広げるためにもしっかり育成を進めておきたい。
個人的に面白いと感じたのが、育成する際のアイテム。レベルアップに必要なアイテムは「パン」、パネル開放には「ナゲット」「ハムカツ」「駄菓子」などのアイテムが必要となる。いかにも商店街で手に入りそうなもので統一されており、細かい設定までこだわりを感じる。
これらのアイテムは「育成クエスト」で収集できるのだが、クエスト名が「駄菓子屋」や「精肉店」の“見回り”になっている点もユニークで、ゲームの世界観にしっかりと馴染んでいる。
また、キャラクターが装備できる「シーンカード」も重要な要素。能力の底上げだけでなく、「被ダメージ3%カット」などの固有効果が付与されるため、戦略に大きく影響を与える。シーンカードはゲーム内で手に入る「フィルムカメラ」から作成可能。どのキャラクターにどのカードを付与するか、戦略的な選択が求められる。
『WIND BREAKER』の世界を体感できるファン必見のタイトル
『ウィンヒロ』は、リッチなグラフィックに目を奪われがちだが、それ以上に快適に遊べる点が魅力。難易度についても、レベル上げを意識すれば問題なく進めることができる。なお、上述の「シーンカード」は第4章クリア後に使用可能になるため、まずは第4章まで進めてゲームのシステムを理解するのがオススメだ。また、リッチなグラフィックを最大限に味わうために、Windows版でのプレイも選択肢として検討してほしいところ。
今回紹介したのはゲームの基礎部分にすぎない。原作者・にいさとるが完全監修したオリジナルストーリー「獅子奮迅伝」など、筆者が到達できていない要素もたくさんある。原作やアニメのファンには、じっくりと遊んでほしいタイトルだ。
■関連サイト
©にいさとる・講談社/WIND BREAKER Project ©WIND BREAKER 不良たちの英雄譚 Project
会社情報
- 会社名
- 株式会社Aiming
- 設立
- 2011年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 椎葉 忠志
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高170億8600万円、営業損益5億5200万円の赤字、経常損益1億5000万円の赤字、最終損益3億4100万円の赤字(2024年12月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3911